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〜アナの"初めての ベトナム"〜

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Photo by hiro cafe


みなさん、こんにちは。アナと申します。

 1998年の11月に初めてベトナムの地を踏んでから、 すっかりベトナムの魅力にとりつかれています。 1年半も経たないのに、既に4回行きました(笑)。

 といっても、私の初ベトナムは、はたから見れば ひどいものでした。
台風が直撃して、サイゴンからフエに 向かう列車が立ち往生、エアコンも扇風機も止まって もちろんシャワーもない車内で、4泊も過ごしたんですから!
私は特につわものバックパッカーでもなんでもない ごく普通の女性なので、汚いのはイヤ、 エアコンないと耐えられない!
それなのに、こんな苦痛だらけの旅で ベトナムにはまってしまいました(笑)。

どうしてなんでしょう? ・・・それは、これから始まる旅行記をご覧下さい(笑)。

 当時はまだ「ベトナム雑貨」なんて全くメジャーな存在では なくて、東京の情報誌でほんの少し取り上げられていたくらい。
まさか、1年後にベトナム雑貨のオンラインショップが オープンして、そこに文章を載せていただくことになるなんて 思いもよりませんでした。
こんな可愛らしくて優しい雰囲気のショップに ここまでどろくさい旅行記が載っていいのか?と 躊躇する気持ちもありましたが、これも何かの縁、 accoさんのご好意に甘えさせてもらうことにしました。

 かなり古い情報で、おまけに観光らしい観光もしていないので、 旅行の参考にはならないと思いますが、 私のドキドキ・ワクワク・ハラハラ・・・を 少しでも感じていただければ幸いです。
そして、ベトナムという国に少しでも親近感を抱いていただければ、 1人のベトナム好きとしてこんなに嬉しいことはありません!
可愛い雑貨もベトナム、美味しい食べ物もベトナム、 人々の素朴なあったかさやしたたかさもベトナム、 そして洪水による列車立ち往生、これもベトナムです(笑)。
できの悪い我が子のようでたまらなくいとしい 私の初ベトナム記を、日の当たるところに出して下さった accoさんには、心から感謝!!

 最後になりましたが、私に、旅の印象を文章にして 公開することの楽しさを教えて下さったMさんに、 せいいっぱいの感謝の気持ちを贈ります。


2000年4月 アナ 





〜アナの初めてのベトナム「全12章」〜

1・サイゴン到着

2・雑貨天国!

3・乗り遅れて

4・列車の旅の始まり

5・何が起こったの?

6・不安・・・


第2部へ

































「1・サイゴン到着」

1日目(11/18 Wed.)

[タクシー]

 サイゴンへは、ベトナム航空と日本航空の共同運行の 直行便を利用しました。この日はJALの機体で、 曜日を間違っていたのかVNだと思っていた私は、 JAL機が入ってくるのを見て、結構ショック。 でも、チェックインの時にベトナム風の小物入れを もらったので、ベトナム気分が味わえたということで、 良しとしましょう。
タン・ソン・ニャット空港に着いたのは、19:00頃でした。 ベトナム入国は、すること多いですね。機内でも、 いろいろ書かされたりして慌ただしかったです。 空港は、あまりにも素っ気なかったので、驚きました。 両替をする所もよくわからないまま、あっという間に 外へ出てしまいました。

 町中へは、タクシーで行くつもりでしたが、きっと空港で 1人旅の人と会ってシェアすることになるだろうと 思っていたんです。関空から、何となく女の子の 1人や2人の個人旅行っぽい人を気にかけていたのですが、 そういう人達は、見事に、旅行会社からのお迎えが 来てました。みんなちゃんと、送迎付きで取ってるんですね。 あとは団体や、仕事の関係で来ている人達ばかりで、 観光旅行で車のお迎えがないのは、 私くらいだったと思います。「しまった!」という感じ。
わーっとドライバーたちに囲まれて、 ますます「しまった!!」。とりあえず、少し両替して (外の両替カウンターだったので、すごくキンチョーしました)、 怪しくなさそうなドライバーを選んで(?)、 メーター通りに行くことを確認して、タクシーへ。
しかし、動き出してから、「メーター通りだと 10USドルを確実に超えるから、メーターは無視して、 10USドル払うことにしよう」あやしい! 「いや、メーターの通りに払う!」「その方が高い!」 「高くてもいいから、メーター通りに払うのっ!」

 サイゴンの街は、本当にバイクが多い! シクロもいる!すげ笠の人が、本当にいる! 天秤棒の人もいるし、気になる屋台もいっぱい! あっ、アオザイ着た人!わー、本当にいるんだ! もう、コーフンしっぱなしでした。 「わーベトナムだー!本当に来たんだー!!」って、 叫び出したい気分でした。

 約30分で、今日の宿、「リバティー2」へ。 メーターを見ると、7000くらいの数字で 「単位はなんだろう?」と考えていると、ドライバーが ボタンをかちっと押して、数字が15000に変わりました。 「???」「15万ドン」「???今、変なところ 押したでしょう?さっきは7000だった・・・!」 「さっき、メーターの通りに払うって言ったじゃないか!」 さんざん文句を言ったのですが、この時はまだ タクシー代の相場もわからなかったので 結局押し切られ、15万ドン払いました・・・。

[夜のハムギー通り]

 ハムギー通りのリバティー2、タクシーを降りて ホテルの入口まで、私1人では道路を渡れませんでした・・・。 部屋は、かなり広くてきれい!ベランダ付きで、 ベランダからはベン・タイン市場やバス・ターミナルが見える! すごいバイク!とコーフンしながらふっと壁を振り返ると、 わー、すごい数のヤモリ(^ ^;

 まだ20:00くらいだったので、辺りをうろついて みようかと、外へ。フロントの人に 「どこまで?タクシー使いますか?」 「あ、ちょっとうろうろするだけです」 「1人で?夜は危ないですよ?」 「通りをちょっと歩くだけですから」 「お金はおいて行きなさい。泥棒がすごく 多いので、 女の人1人でこんな時間に歩くのは危ない」
でもちょっとだけ・・・と外に出たのですが、 やっぱり、怖かったです(^ ^;。 何がどうってわけではないのですが、なんとなく、 じろじろ見られるし。ホテルの4、5件くらい隣に ちょっとした屋台があれば、そこでゴハン食べたかった のですが断念して、戻りました。
「ほら、危ないでしょう?(^ ^)」
「だって、なんかちょっとした物が食べたくって・・・(^ ^;」

[ベトナム初食事]

 結局ホテルの最上階の食堂を教えられ、そこへ行きました。 うーん、もうちょっとディープな物が食べてみたかった のですが・・・ホビロンとか・・・。 が、その食堂の眺めが良くて、従業員のみなさんが フレンドリーで、一気に有頂天に。 英語のメニューの解読にあまりに時間がかかるので ウェイター氏「何が食べたいですか?」 「えーっと・・・ちょっとしたもの・・・」 「ライス?ヌードル?」「ヌードル!」 「じゃあ、スペシャルなヌードルを!」

 この「スペシャルなヌードル」が美味しかったんですー! フォーを期待してたら中華風の麺が出たんですが、 それでもいい!野菜がたーっぷりで、エビもごろごろしてて、 食欲そそるパクチーの香り!ガイドで見ると、 「ミー・サオ・タップ・カム」に似てるかな?
ああ、美味しくって幸せ・・・(^ ^)。 「333ビール」も飲みました。私はもうちょっとこくのある ビールの方が好きなのですが、それでも、満足満足(^ ^)。 なんだか、とっても幸せな気分でした。

興奮して眠れない!と思いきや、ベッドに入ると同時に 眠りにつきました。

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「2・雑貨天国!」

2日目(11/19 Thu.)

[サイゴン川へ]

 昨日の散策でホテルのすぐ近くにはお店などないことが わかったので、おとなしくホテルで朝食。 バイキングの麺(ミー?中華風の麺)が とても美味しかったです。フルーツも。パパイアって、 日本で食べるとあまり好きではないのですが、 南国だとやはり美味しい。
今日の予定は、午後のフライトで フエへ向かうので、ドンコイ通りでショッピングの後、 「ブルージンジャー」またはその類の外国人向け ちょっといいレストランでランチ、でした。

 とりあえず、ハムギー通り・ドンコイ通り・レロイ通りの 三角形を歩こうと、サイゴン川方面へと向かいます。 道は、すごいバイク・自転車・シクロ・・・。 でも、そのわりには、ごみごみした印象がないです。 道路幅が広くて緑が多いせいでしょうか? 
声かけられるパターンで多かったのが、 「サイゴンはスリが多くて危ない」というもの。 こんなの、初めてでした。「スリが多いから、そんなバッグの 持ち方じゃ危ないよ。ほら見本見せてあげるから, バッグ貸して」とか言って取っちゃうのかしら???  そんな手に引っかかる人がいるの???  謎でしたが、他の国で見られる 「キレイ、カワイイ」攻撃よりずっと多かったです。

 サイゴン川は、泥のうねる大河。どろどろの茶色い流れに 見入ってしまいました。(道路が渡れなくて、シクロマンに 助けてもらいました(^ ^; )。対岸の大きな広告看板と 不釣り合いな素朴そうな雰囲気が気に入って、 渡りたい!と思いましたが、声をかけてくる人の多さに 挫折(^ ^;)。どれが、シンプルに渡るだけの船か わかりませんでした。さっきのシクロマンが、いろいろ案内を してくれます。ホーおじさん記念館、建物がカワイイ。 あっ、マジェスティックホテルってこれか、きれいだなあ・・・ でも、シクロには乗らないよ。

 近くのカフェで、初めてのベトナムコーヒーを飲みました。 わー、本で見たそのまんま!安っぽいフィルターが カワイイ!コーヒーのいい香り!しかし、よく考えると、 私,コーヒーは苦手なのでした(^ ^;)。  に、苦い・・・(^ ^;)。お姉さんが、顔を思いっきり しかめた私に笑いながら何か言ってお湯を足して くれましたが、それでも苦い(^ ^;)。コーヒー好きには 美味しいんでしょうね。この日はそれほど暑くもなく、 サイゴン川に吹く風がとても心地よい。 しばらくぼーっとしてました。
・・・あ、おじさん野グソしてる・・・(^ ^;)。

[ドンコイ通り]

 またまた通りが渡れなくて、シクロマンに助けてもらって ドンコイ通りへ。こんなに小さな通りなのか・・・と 思ってましたが、もう、カワイイ雑貨だらけ! 最近雑誌でベトナム雑貨特集などしてますが、 それはごくごく一部のお店だけだと思ってました。 こんなに可愛い雑貨屋さんが多いなんて!! 布製の小物とか、陶器とか、カードとか、すごく可愛いんです。 この日に買った一番のお気に入りは、シルクのバッグ(^ ^)。 ちょうど、職場のロッカーから机に持っていくのにぴったりの 大きさの、まさに日本人OL向け。 可愛い、グリーンのチェックです。ちょっと高かったけど、 しっかりマチ付きで底もちゃんとしてて、二重仕立ての 内ポケット付き。「ZAKKA」で買いました。

確か、「るるぶ」にも載っていた「Les Epices」の 雑貨は本当に可愛い!(ついでに、店員のお姉さんも可愛い!) 3USドルのバスケット付き陶器の壺入りジャムは、 すごく可愛いです!ここでは、買った物を可愛い籐(?)の バッグに入れてくれて、カンドーでした!・・・と思ったら、 たいていのお店で、そんなバッグに入れてくれました。

アート・ギャラリー、多いですねえ。 たまにはっとさせられるのもあり、心動きました。 「タンタンの大冒険」のベトナム版の陶版画(?)は、 本気でほしかったです。コーヒー・フィルターも 買っちゃいました(^ ^)。

[散策]

 市民劇場まで歩いて、前の広場で休憩。ここの広場、 気持ちいいですね。市民劇場も、人民委員会庁舎も美しい。 サイゴンの街って、こんなに中心部でも、本当に緑が多くて 美しい。バイクが多い割にすがすがしい印象があるのは、 この木々のおかげでしょうね。日本人なんて珍しくないと 思われるのに、子供たちが寄ってきます。学校帰り? (あれ、平日の午前だ・・・) 制服に、赤のスカーフが可愛い。ガイド巻末の会話集を手に ちょっとした交流を楽しみました。

歩いていくと カフェ「バク・ダン」発見! 早速入って、アイスを注文。 フルーツたっぷりで、美味しい! 杏のペーストのようなもの(?)が効いてました。 かなりのボリュームです。

 しつこいシクロがイヤで、「バク・ダン」から南へのびる 通りへ入りました。そこに、ヒンドゥー教寺院があったので、 入ってみました。
うわー、なんか・・・ 電飾びかびか・・・(^ ^;)。「派手」っていうんじゃなくて、 なんか、安っぽいカラフルさ・・・。ヒンドゥーって、 なんとなく、石造りのグレー1色のイメージが あったのですが、ここはそうではなかったです。 庭の植木が、牛の形に刈り込んであるのが、気に入りました。

 これだけ歩くだけで、もう12時に。ベン・タイン市場は 外側を見るだけにして、「ブルー・ジンジャー」へ。 さすがにおしゃれなお店!中庭もステキ! ランチ・メニューは4種類で、飲み物をつけても、 50000ドンくらいだったと思います。お昼の店内は、 外国人ばかり。フランス人の団体や、アメリカ人風老夫婦、 多国籍なビジネスマン集団など。混んではいませんでした。 料理は、とても美味しかった! 特に、「チャー・ゾー(揚げ春巻き)」に感激! 皮がぱりぱりしてて、中の具も美味しかった! 野菜炒めも美味しかったです。最後にフルーツが 出たのですが、サン・プー・チェーはちょっと・・・ 柿を食べ慣れている日本人には、あの食感は・・・(^ ^;)。 「美味しい美味しい」と感激しまくったのですが、 ちょっと西洋人向けだなあ、とも感じました。でも、満足です。 満腹になったところで、空港へ向かいます。

<注!>  「ZAKKA」は、ドンコイ通りから移転しています!
2000年4月現在
134 Pasteur, Q1
TEL:84.8.8245345

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「3・乗り遅れて」

2日目(11/19 Thu.)

[空港で]

 空港までタクシーで向かうと、フエ行きの便がある割には、 閑散としています。早すぎたのかな?カウンターにも 誰もいない・・・。 「フエ行きの便は?遅れてるの?」 「フエ?今日の便は、もうないよ」「・・・!?」 信じられないことに、時間を間違っていたのでした。 慌ててチケットをよくよく見ると、確かに私の乗ろうとしていた VN254便は10:50発でした・・・(T_T)。 もちろん、ちゃんと見なかった私が悪いんですが・・・ 2ヶ月前にチケット予約した時からずっと、 「午前中は市街を回って、午後の便でフエ行って」って 思いこんでて・・・出発3日前に旅行代理店からもらった 最終案内でも「14:15発」だったし・・・(T_T)。

 その日はもうフエ行きはなく、翌日の便になり、 全額払う必要はないとのこと。いくらかかるのか はっきりするのに1時間くらいかかる・・・と聞いて、 むくむくと「列車に乗りたい!」という思いが わき上がってきました。元々、列車で行きたかったのが、 6日の日程ではきついかなあと断念したんです。 でも、どうせ1日遅れるんなら、夜行列車だ!  急いで、サイゴン駅に向かいました。

[サイゴン駅]

 小さくて、なんとなく淋しい駅。運良く、今夜の夜行、 S2号が空いていました!英語の料金案内を見せられて、 なんかよくわからないので、「エアコン付き」と書かれた 一番高いのにします。これがソフトベッド、4人の コンパートメントでした。料金は112万ドン。 あ、もうドンがない。「USドルだといくら?」 「ドンしかダメです」。えーっ!?  「駅で両替できます?」「外に出ないとないです」 じゃあ、今は予約のみということで予約票か何かもらえないかと 聞くと、そんなものはない。「大丈夫。私が覚えとくから」。 でも、せっかくとれたのにもしこのおばちゃんが いなかったら(^ ^;。念のため、駅構内の郵便局で もう1度聞いてみましたが、両替は外に出ないとなかったです。

 空港から連れてきてくれたタクシーがまだいて、 さっきぼられなかったのでつい 「ここから一番近い、両替できる所に連れてって!」。 ああ、私って、なんてバカ・・・あせってたんですよ・・・。 いろんな所ぐるぐる回られ、宝石店に連れて行かれました。 タクシー代、12万ドン・・・(ーー;。 別のタクシー探したのですが、タクシーは全く通らず、 雨は降るし・・・この時が、今回の旅で一番苦痛だったかも (立ち往生よりも)。やっと通ったタクシーで ベトコム・バンクへ行き、200USドルくらいを両替して 再び駅へ。あー、さっきのおばちゃん、いないー!! 最初から説明して、無事、列車チケットを手にしました。感激! この時既に、16:00。19:30発のS2号には、 30分前に行けばいいので、チョロンへ行くことにしました。

[チョロン]

 サイゴン駅には荷物置き場はなく、まずはホテル 「リバティー2」で朝と比べてふくれあがったバッグを 預かってもらいました。ベン・タインバスターミナルから、 チョロンへ向かいます。

 やっぱり、タクシーよりもバスっていいですね。 大きなホテルとかお寺とかの前を通る度に 私がコーフンするので(^ ^;、 隣の席の人がベトナム語で いろいろ説明してくれたり、面白かったです。 車掌は女性。ブルーのシャツに、ネイビーのロングスカートと スカーフが美しい。スカートのフレアーのラインが、 絶妙でした。ベトナムの女性って、本当に美しい。 子供は可愛いし、女子高生のアオザイ姿には感動だし、 屋台のおばちゃんたちはたくましくておおらかだし、 OL(?)のお姉さんは、きりっとしてステキ。 それに比べて男性は・・・なんて、一介の旅行者が 言ってはいけません(^ ^;。

 バス3000ドンでチョロンのビン・タイ市場の正面に 着きました。映画「愛人/ラマン」の面影を 求めちゃいけないのはわかってましたが、やはり、あまりにも 違いすぎる。それでも、ふっと見上げると建物の2階辺りの 窓の雰囲気は、やっぱり、少しは「ラマン」。 市場の手前で、ベトナム・コーヒーを買いました。

 そして、ついに食べました、「ゴイ・クオン(生春巻き)」! 屋台で、「いくら?」と聞くと「1万ドン!」。 おいおい、おばちゃん、それは高すぎるでしょーと 周りのおばちゃんに聞いても「うん1万ドンだよ」。 しかし、おっちゃんの1人が2本指を立てる。 「2000ドン?」ちょっと、アンタ、なんで言うのよ、と おっちゃんをぶつおばちゃん (これでもまだ、ぼられてるかも???)。 初めて食べた本場の生春巻きは、 わー、まさに「ペーパー」だ(^ ^;。バシバシした食感・・・ 私がこれまで日本で食べていたのとは、全く違いました。 エビは入っていなくて、野菜(これまたバシバシ)がいっぱい、 そして、メインはモチ米。ピーナツだれが むちゃくちゃ美味しい!

 ビン・タイ市場は2階建てでお店がぎっしり、 商品でびっしり埋め尽くされています。人がすれ違うのも 大変なくらい。あまり時間がないので、さっと見て、 バスターミナルへ。人がわーっと集まってきて、 「ベン・タイン行きはこっちだ」「いや、こっちだ」と、 腕をつかんで逆の方向に引っ張ります。い、痛い! その中の1人が、十代後半くらいの女の子。 妙に観光客ずれしていて、気にかかったのですが、 結局その女の子が正しく、ビン・タイ市場前のバス乗り場へ 連れていってくれました (バスターミナル発ではなかったのですね)。

 帰りのバスは、大混雑。大量の荷物を持った人達が 乗り込んできます。私は立っても構わないのですが、 みんな、なんとか詰めて座らせてくれます。老人が 乗ってきたので立つと、別の席で詰めてくれて、 お尻の半分くらいしかないスペースに座れ座れと 言ってくれる(^ ^;。 立った方が、ラクなんだけど(^ ^;。

 ベン・タインバスターミナルに着くと、その女の子が 手を引いて道路を渡らせてくれました。時間があったら、 何かお礼できるんだけど、と思いながら、 「ホテル、ここなの。どうもありがとう」と言いかけると、 「あっちにいいホテルがあるから」と、すごい力で 腕を引っ張ります。痛い・・・腕のお肉を引っ張らないで・・・! ホテルの人が出てきてくれ、彼女はさんざん文句を言いながら 去っていきました。ただの好意ではなかったのね・・・。 タクシーで、再び、サイゴン駅へと向かいます。

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「4・列車の旅の始まり」

2日目(11/19 Thu.)

[バイン・ミー!]

 夜のサイゴン駅は、やっぱり寂しい佇まいではあるけれど、 大荷物の人が大勢で「旅」という雰囲気。夕食が出るかどうか わからなかったので、とりあえず腹ごしらえをしておこうと、 駅前のカフェへ。あ、これは、噂のバイン・ミー?  屋台には、具がたくさん!ハムが2種類、なますのようなもの、 青菜、レバーペーストっぽいもの、ツナのようなもの・・・ もっといろいろありましたが、覚えてないです。 作ってくれるのは、中学生くらいの男の子。フランスパンを 縦に割って、指差した具をたっぷりはさんで、 ヌックマムをかけて、出来上がり。チリのような具以外、 全てを入れてもらいました(^ ^)。5000ドンも しなかったです。

 味は・・・美味しい!まず、フランスパンが美味しい! 外はパリッ、中はふわっ、こういうフランスパンが 食べたかったんです!よく美味しいと言われている 「ベトナムハム」ってどれなんでしょう?この時のハムは、 油の多いものとロースハムのようなもの、 どっちも美味しかった!野菜が多いのもよかったです。 でも、なんといっても、フランスパンとヌックマムという 組み合わせがすごい!合わないようで、すごく合うんです! バイン・ミー、毎日食べるぞ!と思ったものです。 (それが・・・(^ ^; )

[寝台列車]

 30分前に、カフェの人達に急ぐように言われて 改札へ向かうと、もうとっくにみんな乗り込んでいます。 列車をバックに写真が撮りたいけど、大荷物を抱えた ベトナム人ばかりで、頼む人がいない。と、大荷物なのに 写真を撮っている人達が。「日本人に違いない!」と 近寄ると、やはり日本人でした。方々さんと、お友達です。 彼らは、私と同じくらいの日程で、サイゴン−ハノイの 2泊3日を列車で旅するとのこと。鉄道好きで、 いろいろな国を鉄道旅行で楽しむお2人でした。 「えー、6日の日程で2泊が列車!?きついでしょう?」と 驚く私、この時は、まさか4泊になるだなんて・・・(^ ^;

 S2号は、一番後ろの車両だけがエアコン付きのようでした。 通路は狭い!すれ違うのがやっとです。あっ、やはり 窓には金網が!コンパートメントも、思っていたより 狭かったですね。6、7年前に乗った、中国の軟臥を 想像していたのですが、あれより狭いような・・・。 通路の椅子も、なかったです。上のベッドには、 どうやって上がるんだろう?シーツ、きれいとは いえない・・・掛け布団の孔雀模様、不気味・・・ うーん、枕も、汚れてるのでは・・・(^ ^; でも、これくらいなら、許容範囲です(^ ^)。 スピーカーからは、ベトナム・ポップスが流れてきます。

 同室は、30才前後くらいの男性と、そのお父さんらしき 男性。「チャオ!」・・・その後の会話が続きません(^ ^;。 会話集を使っても、行き先や名前すらも通じなかった・・・。 でも、穏やかないい人たちでした。ベッドにカーテンが 付いてないのは、かなり不便でしたね。 おじさんもお兄さんも、目の前で堂々とズボンを脱ぐ(^ ^;。 この日は、列車の予定じゃなかったので、ワンピースを 着ていた私は結構困りました。ベッドの間隔が狭いので、 隣の人と近いのも、なんかおかしかったです。赤の他人の 男の人と、手を伸ばせば届く距離で寝てるんですから(^ ^;。 目が合うと、妙に恥ずかしい(*^ ^*)。お兄さんが 寝ころぶと、座ったままの私は人の寝顔を見下ろしている ようになってしまうので、早々にベッドに入りました (夕食は、やはりなかったです)。

 車両1つに、トイレが1つと洗面所が1つ付いていました。 昔の、日本のローカル線のトイレのよう。あれ、水の 出し方は・・・そうか、ずっと片手で押さえてないと出ないのか! 洗顔クリーム、ジェル状のものを持っていって良かったです。 うがいは、ベトナム人もミネラルウォーターでしていました。 洗面所は、丁度背中の辺りに天井から水が漏ってきていて、 使えなかったです・・・。

 突然コンパートメントのドアが開いて、すごく綺麗な 女性乗務員が入ってきて、上のベッドに上がりました。 ・・・?そのまま、寝てる・・・?「空いたベッドで 乗務員が休息をとる」とどこかで書かれていましたが、 こういうことだったのか・・・。この美人女車掌は、 ベトナム語が全くわからない(英語もあやしい)私の 良きルームメイトとなりました。

 がたんごとん・・・心地よく揺られ、本当ならフエのホテルで 寝ているはずなのになあ、でもこういうところが、 旅っていいんだよなあ、と思いつつ熟睡しました。

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「5・何が起こったの?」

3日目(11/20 Fri.)

[泥の海]

 5:30頃目が覚めると、まだ暗い外は、海か大きな湖の ようでした。へえ、こんなに大きな湖があったんだ・・・ いや、徐々に明るくなり始め、延々続く浸水地帯であることが 判明します!屋根だけが泥水からのぞいた家とか、 胸まで泥水に浸かった中を歩く人の姿とか・・・ この光景は何?大洪水?? 昨日の雨、そんなにひどかったっけ??? 目の前の風景が、信じられません。  6:30頃、列車が停止しました。そして、初のゴハン! 朝食は、豚まんを巨大にしたような、ふわふわの物と、 統一鉄道の可愛いマーク付きミネラルウォーターでした。 豚まんは、ちょっとしょっぱかったけど、中に入っていた うずら卵のフライに感激! [大洪水]  なんか、停車時間長いなあ。ここはいったいどこなんだろう? さっきからの放送で、「行き違い列車待ち合わせのため 遅れます」とかなんとか言ってるのかな? 同室の2人が、外に様子を見に行きます。しばらくして 戻ってきて、何かベトナム語で言われますが、 もちろん理解できません。通路は、ばたばたと人の行き来が 激しい。外を覗いてみると、「HOA HUYNH」という 駅でした。わあ、典型的なアジアの田舎の駅という感じ。 緑が多くて、のどかだなあ・・・なんて浸っている場合では ありません(^ ^;。大勢の乗客が降りていて、集まって 相談をしている乗務員、駅のスタッフも、なにやらばたばたと しています。乗客の多くは、荷物を持って降りています。 これは、ただごとではない?何が起こったの???

 同室の2人も、荷物をまとめて、「あなたも早く 用意しないと」らしきことを言って降りていきました。 私もとりあえず、貴重品だけ持って駅に降りて、英語の できる人を捜します。そこで、事情を私に説明してくれたのが、 美男美女、洗練された服装のステキな若夫婦でした。

 「大洪水により、サイゴンからの列車もハノイからの列車も 停止した。列車では行けないので、車に乗り換えて、 洪水の所を迂回して、ダナン方面に行く。着いたら、 ハノイから来て停止している列車に乗り換えて、ハノイ方面へ 行く。ただ、道路事情も悪く、ここが田舎だということもあり、 1台の車で行き来することになるので、かなりの時間が かかる」こんな内容でした。

 そう言われてみると、ワゴン車が1台止まっていて、 ぎゅうぎゅう詰めに乗り込んでいます。 (映画「タイタニック」のように、一等客から救出される わけではないようです(^ ^;。最後まで、英語の アナウンスはありませんでした) これは一大事だ、と慌てて列車に戻り、荷物をまとめ、 他の日本人の人達は知ってるのかしら、と方々さんの部屋へ。 方々さんたちも詳しくは知らなかったようで、急いで、 駅へ降りました。

 ぎゅうぎゅう詰めの車が去っていき、戻ってくるのを ひたすら待ちます。正直、この時は余裕でした(^ ^)。 昔見た映画「80日間世界一周」みたいで。あの映画で、 田舎でいきなり列車が止まって、「なんだなんだ?」と みんなが降りて行くところにそっくり(^ ^)。 「わー、映画みたい!こんなの、めったに体験できない! ラッキー!」不謹慎ですが、本当にそんな感じでした。

 なーんにもない駅で、売店もなく、辺りはただの原っぱ。 子供達がサッカーをしていて、何事かと、近所の人達が 集まっては散っていきます。ここだけ見ていると、 大洪水なんて信じられないくらいののどかな光景です。

[暑い・・・!]

 停止して約1時間半後の8:00頃、動きがありました。 ちょっと上の人と思われる男性職員 (後に「ヒゲのボス」と呼ばれる)が、事情を説明して 回っていて、みんな列車へと戻っていきます。若夫婦に 説明を求めると、車が戻ってくるのに3、4時間かかるが、 その間に線路も復旧しそうなので、この列車でハノイまで 行くとのことです。やった!列車へと戻りましたが、 エアコンが止まっています。暑いー! せめて、と風通しの良さそうなデッキにみんなが集まるので、 人の多さでますます暑いー!!

 8:45、やっとエアコンの動くウィーンという音がして、 各自部屋へ戻りました。ベトナム・ポップスも流れ始めて、 いよいよ出発か?それが甘かった・・・。まもなくエアコンが 止まりました。部屋に扇風機が付いていたのですが、 エアコンが動いているときは、扇風機は動かないのですね。 エアコンが止まって初めて、扇風機のスイッチが入るように なっているんです。それを知らなくて、エアコンが 効いているときに扇風機のスイッチを触っても 作動しなかったので、てっきり故障しているのかと 思ってたんです。エアコン効かないし、扇風機は 壊れているし、ああ最悪だーと思っていました。

[初車内食]

 11:00少し前、昼食が配られました!実は、食事が 出るのか?飲み物は買えるのか?すごく不安だったんです。 おなかが減るとイライラして、自然災害なのに乗務員に あたっちゃいそうだし、のどが渇くのは我慢できないし。 手持ちの食料は、カロリーメイト1箱とミネラルウォーター 半分くらい。これでどれくらいもつんだろう・・・と、 方々さんにこぼしてミネラルウォーターを恵んで もらっていたので、すごくほっとしました。ただ、この食事も、 いつまで続くんだろう・・・。

 食事は、まるで機内食のよう。青いプラスチックケースの 中に、ゴハンとふた付きのケースが3つ、チョコウェハースと ミネラルウォーター。ごはんもおかずもあったかくて嬉しい! おかずは、スープと、きぬさやのようなお豆とお肉を炒めた物、 何かわからない茶色い物(お肉?)でした。このスープが 美味しかった!生姜が効いていて、絶品でした。他のおかずも 美味しい。食事のレベルは、かなり高いものだったと思います。 ただ、飽きましたが(^ ^;。飲み物も売りに来ます。 「333ビール」は11000ドンでした。

 突然の停止から5時間半後の12:00、列車ががたごとと 揺れ始めます。12:05、本格的に動きました!やったー!! エアコンも動いた!ばんざーい!! フエへ向かって一直線、とあちこちで湧き起こった拍手に 合わせて、私もすごい勢いで手を叩きました。

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「6・不安・・・」

3日目(11/20 Fri.)

[乗務員の謎]

 列車が動き始めて落ち着いたのか、乗務員の人達が 次々に私の部屋に遊びに(?)来ます。エアコン付き車両の 最初の部屋(8号車の1番)で、部屋に1人だけなので 来やすいのでしょうか?乗務員室には、エアコンが ないのでしょうか?

 止まっていた駅HOA HUYNHは、次の停車駅 デュー・チーよりずっとサイゴン寄りのようでした。 乗務員達とは、ベトナム語や日本語を教え合ったり、 自己紹介したり、ベッドで寝る人あり、いろいろでした。 特に「お邪魔します」とことわるでもなく、いきなり入ってきて いきなり寝る(^ ^;。「お客様」という感じは全くない ですね。一緒に旅をする仲間というか。長時間の遅れについて、 お客の側も、誰も文句を言ったり乗務員に詰め寄ったりしない。 乗務員の側も、弁解の一言もない。一緒になって 「困っちゃったねー」という雰囲気でした。そこが、 良かったです(^ ^)。

 車窓の眺めは・・・うーん、すりガラス(^ ^;。 あんなに時間あったんだから、窓拭きでもすればよかった。 典型的なアジアの田舎の風景が、心を落ち着かせてくれます。 野原に時々見かける黄色や青の小さな四角い物は、 お墓でしょうか。ベトナムって、土葬だったっけ・・・。 水牛をとにかくよく見る!牛追いをしているのは、 子供が多いです。ベトナム・イエローの家、多いですね。 黄色に、何か特別の意味でもあるんでしょうか? 黄色と赤、黄色と青の組み合わせが可愛いです。 特に駅は、ほとんど全部が黄色ですね。

 16:25、約9時間遅れでデュー・チー着。初めての、 大きな駅です。売店が十数件並んでいて、呼び込みがすごい。 店員は、ホームから降りられない(列車に近寄れない) ようです。ピラミッド型に積んだフルーツ、美しく並んだ 缶ジュース、ゆで卵など、わくわくする!

[どうしよう?]

 しかし、9時間遅れということは、16:00着予定の フエに着くのは夜中の1時?そんな時間に、女1人で、 宿も決まってないのに・・・急激に不安になってきました。 タクシーいるんだろうか?宿いっぱいだったらどうしよう? 変なところに連れていかれたら???行き先、ダナンに 変更しようか・・・。

 夕食は、17:00前でした。本当ならフエに既に着いてる 時間なので、ここから食事は有料になります。11000ドン+ 333ビール10000ドンでした(ビール好き(^ ^; )。 ごはんとミネラルウォーター、チョコウエハースは昼食と 同じで、青菜のスープ、チンゲン菜風菜っぱと豚肉の炒め物、 ロールキャベツの高菜版です。ロール高菜、初めての味だけど、 美味しい!高菜って、ベトナムにもあるんですね。 中のミートボールにはきくらげがたくさんで、歯ごたえ○。

 方々さんたちと「今後どうする?」と相談。彼らは (この時点では)到着が9時間遅れてもそれほど影響は なかったのです。私は・・・夜中に宿もない状態で1人は やっぱり怖い・・・。ルームメイトの女車掌に聞いても、 ダナン着は22:00を過ぎそうだし・・・。ハノイまで行って しまってもいいけど、万一ハノイも大洪水だったら? (この時、他の地方についての詳しい情報は、全く 得られませんでした)私の帰国便はサイゴン発だし、 ハノイ−サイゴンの便が取れないことも考えられるし・・・。 この時初めて、自分がアクシデントに全く慣れていないことを 痛感しました。今まで、いかにスケジュール通りにことが 運んでいたか!タクシーぼられる、行き先間違えるなんて、 アクシデントの数に入らないです。結局、もしダナン着が 22:00を過ぎたら、ハノイまで、方々さんたちと一緒に 行かせてもらうことにしました。でも不安・・・この先の 手配がうまくいって、ちゃんと帰国予定日に 帰れるんだろうか・・・?仕事、絶対これ以上休めない!!

 21:00頃、列車が止まりました。デッキに出ると、 英語で「ダナンに着いたの?」。同じ車両の、 アメリカ人男性でした。「ダナンは、まだ1時間くらい かかるみたいだけど・・・ダナンに行くの?」「イエス」 「宿、予約してる?」「いや、着いてから探すよ」! ああ、神様、私の求めていた人がここにいた・・・!! 「お願い!一緒にホテルに連れてって!」急いで彼らの 「ロンリープラネット」でダナンの宿をいくつかピックアップし、 すっかり安心して方々さんたちに別れを告げ、荷物の整理。 「やったー!あと1時間でダナンだー!」と、信じて 疑いませんでした・・・。

 安心しきった丁度その時、またまた停止します。 有頂天の私は全く気にしていなかったのですが、 聞き慣れたベトナム語の車内放送。「もしや・・・」 一向に動き出さないまま、30分後、ついにエアコンが 停止!!「ああ、また止まった・・・」 あきらめて、ベッドに横になりました・・・(T_T)。

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